常設作品

ロケーション(5)

ハンス・オプ・デ・ビーク

作品について

日の差す日中、ハンス・オブで・ビークの部屋に入ると、外の景色とは対照的な夜の景色が目に入ってきます。そこは、パノラマの風景が見える、高架の道路脇レストランを模した、黒い舞台装置です。小さなテーブルの一つにつくと、大きな窓ガラス越しに、オレンジ色の街灯に照らされた高速道路がどこまでも遠くへ向かっていく様を見ることができます。このだまし絵的な風景は奥行き11メートル、幅10メートルの、彫刻的につくられたものです。道路の表面は9度の斜度で高くなっているため、観る人は遠近感を失い、地平線に向かって進んでいくような錯覚を覚えます(最初の街灯は高さ4メートルですが、最後のものは40センチです)。そうして、何キロも景色が広がっているようなイリュージョンが生まれるのです。レストランの店内では、古いラジオから70年代の不思議な旋律が流れています。細部に至るまで、全てが黒一色で塗られ、ミステリアスかつ不気味な印象を与えます。部屋は天井から吊るされたランプで微かに照らされているだけで、そこに入った人は、まるで閉店後のレストランを訪れたような気分にさせられます。レストランは、大きな傾斜した窓から見える堂々たる高速道路と同じくらいすべてが虚しく、人気がありません。

アーティスト

ハンス・オプ・デ・ビーク (ベルギー)

1969年生まれ、ベルギー・ターンハウト出身。リクスアカデミー卒業、MoMA PS1 スタジオ・プログラム修了。ブリュッセル在住。

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1967年ベルギー生まれ。彼の創作活動は、ドローイング、映像作品、立体作品、インスタレーションと多岐にわたり、2004年のオランダのGEM現代美術館、スイスのバーゼルアートフェアで発表した、モーターカフェ(高速道路のレストラン)から際限なくみえる高速道路をジオラマを用いて再現した『Location(5)』は、見る者に驚きを与えました。それはまるで展示室の中に、本物のカフェと高速道路が出現したかのような錯覚を起こさせる興味深い作品です。十和田市現代美術館では、この『Location(5)』の最終形を発表しました。

常設作品

アート広場

ストリートファニチャー