あっちとこっちとそっち / ひとつはふたつ

山極満博


作品について

大型作品が多いこの美術館の中で、建物の内外をさまよいながら見つけるのが山極満博の作品です。隙間のような空間に点在する作品は、どれも小さく、くすりと笑いを誘うユーモラスなものです。
 スイスの山奥に棲息する凍りついたマーモット、夜間に光り輝く氷の展示室、まるで寓話のように“つながるようでつながらない”いくつかの断片は、「見ること」や、その関係性を問いながら、私たちに疑問を投げかけているようです。人の動きや視線の動きに注目する山極は、平行移動ではなく垂直に動くエレベーター内にも、忘れ去られたかのように風船のオブジェを配しました。また、コンクリートの側溝により築かれた道路は通路の手前で途切れ、スケールや、ずれを想起させる不思議な作品です。
 山極は、平面や、日用品を使ったオブジェなど、さまざまなメディアを空間に点在させるようなインスタレーションを手がけてきました。観客はその断片をつなぎ合わせ、自由にひとつのストーリーをつむいで楽しむことができます。


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