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2024年8月24日(土) - 8月25日(日)
「AOMORI GOKAN アートフェス 2024」の共通企画として、十和田市現代美術館の常設展示作家 栗林隆による《元気炉》が開催館を巡回します。
栗林隆は、空間の内と外、自然と人間、人間同士の間にある境界など、あらゆる時代や場所に存在する「境界」に目を向けて、その意味を問い直すような作品を制作してきた作家です。《元気炉》は、原子炉の形状をした構造物に薬草の香りを帯びた蒸気を発生させて、観客が中に入って体験することが可能な作品です。本作は、作家がかつてタイに赴いた折、その土地で採取されるハーブを用いたスチームサウナによって、体調不良だった体にエネルギーを取り戻したという経験に由来します。ここには、2011年の東日本大震災後に再認識した原発事故の恐ろしさと、持続性の高い自然エネルギーや再生可能な社会に向けた提案とを重ね合わせた構造となっています。原子炉を模した作品の内部空間や周囲に人々が集い、植物のエネルギーを感じることのできる本作は、人と自然の境界線上に生まれた場所であり、それはアートフェスのテーマである「つらなりのはらっぱ」を体現するように、ここに集った人々が、みえざる境界線をまたいで、世界との新たな関係性を構築する機会を生み出そうとするものです。
※各館の巡回についてはこちら
画像:栗林隆 《元気炉 》2022年 (《蚊帳の外》ドクメンタ15、ドイツ・カッセル)より Photo:Takashi Kuribayashi
名称
会期・日時
会場
十和田市現代美術館
プログラム
8月24日(土)17:00-19:30
[共通企画]
《元気炉》サウナ体験 17:00~19:30(最終受付19:00)
[イベント]
『Aomori GENKI-RO Trip at 十和田市現代美術館』
・音楽演奏 第一部:17:00-17:30、第二部:18:30-19:00
・映像上映 17:00-19:30(カフェスペース内)(所要時間:約30分)
※イベント詳細はこちら。
8月25日(日)
9:00-17:00 展示のみ。
協力
松本茶舗、十和田サウナ
AOMORI GOKAN アートフェス
栗林隆(くりばやし・たかし)
1968年、長崎県出身。東西統合から間もない1992年よりドイツに滞在、その頃より「境界」をテーマにドローイング、インスタレーション、映像など多様なメディアを使いながら作品を発表。現在は日本とインドネシアを往復しながら国際的に活動する。主な展覧会に、2022年、ドクメンタ15(Cinema Caravan and Takashi Kuribayashi として)、カッセル、ドイツ。2019年、瀬戸内国際芸術祭2019「伊吹の樹」、伊吹島、香川。2018年「パレ・ド・トーキョー Enfance/こども時代」展、パレ・ド・トーキョー、パリ、フランス。2012 年、個展「Water >I< Wasser」十和田市現代美術館、青森など。