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2017年2月27日(月) 09:00
2015年よりスタートした『#ArtsTowada』は、来館者や観光客、地元の方に十和田で見つけた「アートなもの」を撮影してもらい、SNSのハッシュタグ「#ArtsTowada」を活用して、さまざまな写真を投稿していただく取り組みです。
2016年には、SNS上で気軽に投稿できるという点は引き継ぎつつ、著名な審査員を迎えて写真賞という形で開催いたしました。今年はより多くの方に参加していただき、203枚の応募をいただきました。
みなさまより投稿していただいた写真は、「アートなもの」を見つけたときの驚きや感動、楽しさあふれ、「十和田の魅力」を発見・再認識する素晴らしい機会ともなりました。
みなさまが十和田で見つけられた「アートなもの」をこのWEB展覧会にまとめましたので、ご覧いただければ幸いです。
名称
会期・日時
ハッシュタッグ・アーツトワダ写真賞に応募してくださった一人一人の方にまず心からお礼を申し上げます。トワダの日常や劇的瞬間をカメラショットにとらえて、送ってくださったことで美術館のスタッフも街中の皆さんも暖かい気持ちに満たされました。写真はコミュニケーションを深めるツールだということをあらためて思っています。
審査をしてくださった飯沢さん、石川さん、岩木さん、細川さんも、200枚にもなる応募写真を丹念に見てくださって選んだ写真にコメントを下さいました。それぞれのプロの目と心をいただくこのチャンスはすばらしい。受賞者には励みとなるお言葉ですね。
十和田の商店街やアート広場、美術館の周辺をいろいろな時間帯で見ながら、カメラアングルもいろいろに考えて撮られたショットは、この十和田の街に住む喜び、訪れる楽しみをキリッと伝えてくれるように思います。十和田で見つけた「アートなもの」の供宴をどうぞお楽しみください。
<飯沢耕太郎賞>
■応募者名:happiness
■タイトル:ひづめ
■応募者コメント:迫力あるひづめが迫ってきました。撮影 十和田市現代美術館
審査員よりコメント
この角度から馬の足を見ると、こんな花が開いていた。そんな新鮮な驚きが、写真にくっきりとあらわれている。見慣れた風景も、ちょっと違った視点で見てみると、思いがけない姿をあらわすことがあるものだ。見ていてワクワクしてくる写真だ。
<飯沢耕太郎賞>
■応募者名:shulearns
■タイトル:開拓者たち
■応募者コメント:工事が始まる前の旧とうてつ駅ビル駐車場から八甲田山を望む。その昔、地元の建設業者たちは、技術力の高さを買われて、山を越え津軽の地を開発しに行ったという。
審査員よりコメント
昼から夜へと変化していく黄昏時の空気感が、微妙に色合いを変える空の描写によって、見事に表現されている。タイトルの意味がいまいち分かりにくいが、ブルドーザーを「開拓者」に見立てているのだろうか。気持ちが大きく広がっていく。
<石川直樹賞>
■応募者名:yumetosuraimu
■タイトル:ハタラキアリのアッタに守られるユメッコ
■応募者コメント:アリと同じポーズをしました〜
審査員よりコメント
背中のリュックと相まって画面自体にインパクトがありました。雪の白、空の青、アリの赤のコントラストも鮮やかです。
<石川直樹賞>
■応募者名:________84.88.
■タイトル:夜のゴースト
■応募者コメント:驚かせるわけでもなく十和田市民を見守っているように見えました。
審査員よりコメント
ゴーストを撮影した写真は他にもいくつもありましたが、これだけ何かが屹立しているという異物感が感じられてよかったです。
<岩木登賞>
■応募者名:リリー
■タイトル:アートは十和田を惜しみなく
■応募者コメント:十和田市現代美術館は雪景色と同化していて楽しかった。「美術館」「広場」などの境界線が無くなって、どこまでもアートが続いているような感じがした❄
審査員よりコメント
毒キノコのモニュメントが冷たい雪をかぶって見事に風景に溶け込んでます。草間ワールドが十和田の地に息づいてるようです。草間さんも喜んでるでしょう。
<岩木登賞・小池一子賞>
■応募者名:たくめい
■タイトル:カエルと馬の邂逅
■応募者コメント:十和田市の駒街道ならではの光景。
審査員(岩木登)よりコメント
青銅のカエルと馬が生きて会話しているような錯覚を覚えます。こういうフトした驚きの要素は写真に力を与えます。冬のつかの間の柔らかく暖かい光を捉えているのが効果的です。
審査員(小池一子)よりコメント
馬と人が生きてきた街の何気ない風景。雪が降った後に生きものたちが他の季節とは違った表情を見せることを知っている人のショットです。
現代美術と声高に言わないでも昔からこういう制作物を用意してくれた先人たちへの敬意を感じる作品です。
<十和田市商店街連合会賞>
■応募者名:shimohyonn
■タイトル:越えて越えて越えて
■応募者コメント:
A beautiful rainbow is spanning the sky
–
雨上がりの空に
そっと架かる
虹の橋
反射した光が
通りを七色にしちゃうんだ
明日の天気は
「虹」で決まり
審査員よりコメント
雨の降った後に架かる虹。商店街にもカラフルな虹が架かっていて思わず見上げてしまいます。大宮エリーさんによって架けられた虹のおかげで、商店街を通るだけで楽しい気分になります。何だか良いことがありそうですね。
<十和田市商店街連合会賞>
■応募者名:テケン バタ
■タイトル:逆さ十和田市現代美術館
■応募者コメント:6月のとある晩に見つけた風景です。この異様というか、異質な感じが気に入りました。
審査員よりコメント
青森県十和田市にいながら、まるで世界の風景のように色彩豊かで素敵な風景です。日中ではわからない夜ならではの素晴らしさも感じます。日常を離れて、ゆっくりとした静かな時間を感じる一枚。思わず散歩してみたくなります。
<小池一子賞>
■応募者名:rukasxxx
■タイトル:煌めきの中に
■応募者コメント:私が知っているあなたが私の知らないあなたであろうとも私に見せるその顔だけで充分
審査員よりコメント
Arts Towadaの広場にあるアートなものたちは気候、時間、光の具合で変化自在な表情を見せます。これヘンゲじざいと読んでね。そのヘンゲさを見事にとらえたショット。
金属のオブジェがヘンに柔らかく見えユーモラスな作品の誕生です。
<ピックアップ賞>
■応募者名:岾谷知樹
■タイトル:コールドカーテン
■応募者コメント:
冬の十和田湖と言えば飛沫氷。
氷柱のカーテンがお出迎え。
審査員よりコメント
この写真からは、厳しい寒さと澄み渡る空気が伝わってきます。
壮大な自然が日常のしがらみから解放してくれ、心を洗ってくれるようです。
十和田市商店街連合会 会長 細川興一
<ピックアップ賞>
■応募者名:岾谷知樹
■タイトル:冬花火
■応募者コメント:
綺麗に凍りついている様が見られて運が良かったです。
気になり、次の日も見に行きましたがなくなってました。
自然界では一期一会が多いと思いますが、また会いたいと思いました。
審査員よりコメント
とてもゴージャスな冬の景色です。氷のつぶつぶが本当に花火のよう。花のつぼみがガラス細工の中の宝石のように見えます。
飯沢耕太郎
※「コールドカーテン」と「冬花火」に対して。
氷というものに密着した目が徹底していてすばらしいです。「冬花火」には自然や生命の力強さを見せられて感動しました。
小池一子
※審査員賞受賞の作品は「応募作品」にて拡大してご覧いただけます。
飯沢耕太郎(写真評論家)
Koutaro Iizawa
1954年、宮城県生まれ。1984年、筑波大学大学院芸術学研究科博士課程修了。1991年、キヤノン主催「写真新世紀」、リクルート主催「写真ひとつぼ展」の立ち上げにかかわる。主な著書に『デジグラフィ』(中央公論新社)、『写真的思考』(河出ブックス)、『深読み!日本写真の超名作100』(パイインターナショナル)、『現代日本写真アーカイブ』(青弓社)など。
※プロフィール写真 撮影=ERIC
石川直樹(写真家)
Naoki Ishikawa
1977年、東京生まれ。東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。人類学、民俗学などの領域に関心を持ち、辺境から都市まであらゆる場所を旅しながら、作品を発表し続けている。『NEWDIMENSION』(赤々舎)、『POLAR』(リトルモア)により、日本写真協会新人賞、講談社出版文化賞。『CORONA』(青土社)により土門拳賞を受賞。著書に、開高健ノンフィクション賞を受賞した『最後の冒険家』(集英社)ほか多数。最新刊に写真集『DENALI』(SLANT)など。
岩木登(写真家)
Iwaki Noboru
1953年、十和田市生まれ。2009年キヤノンカレンダー撮影担当。「原生の鼓動 Primitive Rhythms」展を全国巡回、福岡、大阪、名古屋、仙台、札幌、十和田市現代美術館、沼津市庄司美術館、青森県立郷土館ほかで開催した。NHK「小さな旅・20周年特集」、BSジャパン「写真家たちの日本紀行」出演。写真集『南八甲田の森を行く』(ART BOXインターナショナル)、『峡谷に宿るもの』(東奥日報社)、『ワッカ』など。2015年「フォトコン」審査員、2012年十和田市焼山に移住。
細川興一(十和田市商店街連合会 会長)
Kouichi Hosokawa
小池一子(実行委員長/十和田市現代美術館 館長)
Kazuko Koike
東京生まれ。「無印良品」創業以来アドヴァイザリー・ボード。武蔵野美術大学名誉教授。1983年~2000年日本初のオルタナティブ・スペース「佐賀町エキジビット・スペース」創設・主宰。現代美術の新しい才能を国内外に送り出した。2000年、ヴェニス・ビエンナーレ第7回国際建築展日本館「少女都市」、2012年、21_21DESIGN SIGHT(ミッドタウン)「田中一光とデザインの前後左右」他、企画監修多数。2011 年より「佐賀町アーカイブ」にて現代美術の資料検証に着手。近著/執筆に『素手時然』(平凡社)、『ISSEY MIYAKE三宅一生』(TASCHEN)がある。2016年4月より現職。
※プロフィール写真 photo: Yuriko Takagi
(敬称略・順不同)
※大変申し訳ございませんが、投稿時の注意点が守られていないと思われる応募作品の掲載は見送らせていただきました。何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
※3月9日(木):Facebookを利用して応募された方で、未応募になってしまっていた作品を追加掲載いたしました。
※掲載は順不同です。画像をクリックすると拡大表示されます。
【WEB展覧会についてのお詫び 「Facebookで作品を応募してくださったみなさまへ」】
このたび、十和田奥入瀬プロジェクト #ArtsTowada写真賞にて、Facebookを利用して応募された作品が未応募の状態になっていることが判明いたしました。
ご応募されたみなさまには、多大なご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
現時点で調査した結果、判明いたしました情報などにつきまして、以下のとおりご報告申し上げます。
今後、お知らせすべき新たな情報が判明した場合は、引き続きご報告させていただきます。
1. 経緯について
2017年2月28日(火)15時
#ArtsTowada写真賞へFacebookを利用して応募された方より 「自分の作品は注意点を守っているのに掲載されていない」とのご連絡をいただきました。
原因を調査した結果、ハッシュタグ「#ArtsTowada写真賞」を利用して応募作品の検索と収集を行った際に、Facebookでの応募作品が検索に該当していなかったことが判明いたしました。
2.調査結果
調査の結果、ハッシュタグでの検索に該当されなかった主な要因は以下の4点であると考えております。
(1)写真の投稿共有の範囲が「全員」以外になっている
(2)「公開されている投稿」の「フォローを許可する人」が「全員」以外になっている
(3)「プライバシー設定とツール」の「外部検索エンジンから私のタイムラインへのリンク」が「いいえ」になっている
(4)ハッシュタグにスペースが入ってしまっている。※3月8日(水)追記
〇「ArtsTowada写真賞」とワンフレーズで入力。
✕「Arts Towada 写真賞」とスペースを間に入れて入力。
上記につきましては、事務局から写真賞開催のお知らせをする際に、Facebookを利用し応募されるみなさまへの注意点としてお知らせすべきだったと反省いたしております。
3.お客様への今後のご対応とお問い合わせ先
大変恐縮ではございますが、下記の条件でメールにて再募集をさせていただきたいと考えております。
■再募集受付期間:
2017年3月1日(水)から2017年3月8日(水)18時まで
※締め切りました。
■応募条件:
※投稿前に「注意点」を再度ご確認ください
※以下の条件をすべて満たしていただける方のみご応募くださいませ
1. Facebookを利用して「#ArtsTowada写真賞」へ投稿された方
2. 受付期間中(1月2日から1月31日24時まで)に投稿された方
3. 「web展覧会」の「応募作品」に掲載されていない方
4. ご自身のFacebookを以下3点の設定にできる方
(1)投稿写真の投稿共有の範囲を「全員」にする
(2)「公開されている投稿(公開投稿のフィルタとツール)」の「フォローを許可する人」を「全員」にする
(3)「プライバシー(プライバシー設定とツール)」の「外部検索エンジンから私のタイムラインへのリンク」を「はい」にする
5. (1)から(3)までの条件を確認させていただくため、メール本文に応募作品のURLへのリンクを明記できる方
■応募方法:
・メールの件名に「#ArtsTowada写真賞再募集」と明記してください。
・メール本文に、お名前、お電話番号、応募作品のURLを明記してください。
■お問合せ先・応募先:
info@towadaartcenter.com
応募いただいた作品は審査員の方にも見ていただきます。
また、注意点など問題ない写真に関してはweb展覧会にてご紹介させていただきたいと考えております。
※2017年3月14日。
審査員の方に見て頂き、気になる作品にコメントをいただきました。
複数のコメントが寄せられた作品を「ピックアップ賞」とさせていただきました。
このたびは、ご応募されたみなさまには多大なるご迷惑をおけかしたことを深くお詫び申し上げます。
今後は十分に注意し、二度とこのようなことを繰り返さないよう気をつけます。
今後とも十和田奥入瀬プロジェクト実行委員会をよろしくお願いいたします。