過去のイベント
2023年10月20日(金) 12:00 - 11月24日(金) 23:59
<レポート>
クラウンドファンディング実施期間中、127人もの方々にご支援いただき、目標金額を達成することができました。
みなさま、ご支援とご協力ありがとうございます。
<概要>
本展で初公開となる4点の映像作品の制作費のために、クラウドファンディングサイトCAMPFIREをベースとしたクラウドファンディングを実施いたします。これらの作品は、荒木が青森で出会った人々やモチーフ・風景を捉えながらも、これまでの作家の関心である異文化間で起こる誤訳や誤解、本物(オリジナル)と複製(コピー)を展開させた大きな挑戦となります。
実施サイト:CAMPFIRE [ https://camp-fire.jp/projects/view/701829 ]
名称
会期・日時
支援コース
3,000円コース、20,000円(20口限定)、150,000円 (20口限定)
主な返礼品
3,000円/荒木悠と十和田市現代美術館からのお礼のメッセージ
3,000円から/十和田市現代美術館ウェブサイトの展覧会ページにて支援者としてお名前を掲載
20,000円/会期中に出版予定の荒木悠サイン入り作品集、展覧会ご招待メール(2名様まで入場可)
150,000円/荒木悠の新作映像作品のスチル写真1枚(二種類、限定エディション)、展覧会チケット
としてご利用いただける展覧会レセプション招待状(12月9日開催)
目標支援額
2,000,000円(税・手数料など必要経費込み)
実施サイト
CAMPFIRE [ https://camp-fire.jp/projects/view/701829 ]
1. 青森県各地のロケーションやモチーフを取り上げたシーンを各作品に散りばめながらも、様々なバックグラウンドを持つ人に伝わる普遍的な表現を追求する
作家は、十和田市のある南部地方だけでなく、津軽地方や下北半島を計3度訪ね、リサーチを重ねました。青森の景観や風土に着想を得て、これまでの作家活動の根底にある継続したテーマを発展させ展示プランを考案しました。このリサーチによる青森県の歴史・文化が、本展に強く影響を与えていることは間違いありません。同時に荒木は、これらの体験から得たイメージを用いながら、「地域性」だけに留まらない表現として昇華させることを目指します。
2. 日本の近代史や、アメリカなどの諸外国との関係を参照しつつ、コロナ禍を経た現代社会の在り方を照射する
活動開始当初から作家が強く関心を持っているテーマに、異文化間で起こる誤訳や誤解、本物(オリジナル)と複製(コピー)の関係が挙げられます。本展では、東北地方の伝統工芸や、青森を中心とした近代史とそれに関わる外国語に注目した作品を制作する予定です。歴史を紐解く荒木の試みにより、私たちが生きる現代社会の問いかけが生まれます。
3. 映像というメディアを使う展覧会の形式の更新を試みる
映画・映像を媒体に表現活動を行う荒木にとって、カメラが生み出す「見る」と「見られる」の関係性や、それをどのように映し出し、どんな鑑賞体験をもたらすかは非常に重要です。本展では、これまで荒木が実践してきた映像を中心としたインスタレーションを展開することにより、映像作品の展示方法の更新を試みます。
荒木悠(あらき・ゆう)
アーティスト・映画監督。1985年生まれ。2007年ワシントン大学サム・フォックス視覚芸術学部美術学科彫刻専攻卒業。2010年東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修士課程修了。文化の伝播や異文化同士の出会い、またその過程で生じる誤訳や誤解の持つ可能性に強い関心を寄せている。特に、近年の映像インスタレーションでは、歴史上の出来事と空想との狭間に差異を見出し、再現・再演・再生といった表現手法で探究している。主な展覧会と映画祭に、「Memory Palace in Ruins」(台湾現代文化実験場、台北、2023)、「恵比寿映像祭2023コミッション・プロジェクト」 (東京都写真美術館)、ホームビデオ・プロジェクト「テールズアウト」(大阪中之島美術館、2022)、第31回マルセイユ国際映画祭(フランス、2021)、「Connections―海を越える憧れ、日本とフランスの150年」(ポーラ美術館、神奈川、2020 )、「 LE SOUVENIR DU JAPON ニッポンノミヤゲ」(資生堂ギャラリー、東京、2019)、「The Island of the Colorblind」 (アートソンジェ・センター、ソウル、韓国、2019)、第47回ロッテルダム国際映画祭(オランダ、2018)など。
撮影:黑田菜月