過去の企画展
2022年12月10日(土) - 2023年6月4日(日)
映像やパフォーマンスなど様々な技法を用い、セクシュアリティ、ジェンダーへの問題を追究する美術家 百瀬文の美術館個展
十和田市現代美術館では、百瀬文の個展「口を寄せる」を開催します。百瀬は主に映像作品で、他者とのコミュニケーションの中で生じる不均衡をテーマとし、身体・ セクシュアリティ・ジェンダーを巡る問題を追究しています。本展では、女性声優をテーマにした新作サウンド・インスタレーション《声優のためのエチュード》を発表します。この作品は、「声」だけが聞こえ、性別を判断できるキャラクターの容姿やしぐさが映し出されたアニメーションがありません。映像と切り離された「声」は、性別を超えた流動的な存在として表れます。新作の他に、耳の聞こえない女性と耳の聞こえる男性との触れ合いに生じるすれ違いが映し出されている《Social Dance》や、百瀬の父親が百瀬の書いた173問の質問項目に口頭で答えていくなかで、その回答が父親の意志から離れていく《定点観測[父の場合]》など、性別や世代の異なる他者との関係やその背後にある見えない存在や抑圧が映し出された作品を出展します。展覧会タイトルの「口を寄せる」は、他者に寄り添う動作を連想させますが、「声」がさまざまな身体を行き来していく様子にもつながります。
存在しているのに、抑えつけられ、ないものとされていたさまざまな「声」に、耳を傾けてみてください。
デザイン:岡﨑真理子
【「百瀬文 口を寄せる」トレイラー】
映像:瀬尾憲司
百瀬文 作品集「口を寄せる」
販売価格: 3400円(税抜き)
サイズ: A5変形サイズ(約150ページ)
言語: インタビューや作品リストのみ、日英バイリンガル
出版: 株式会社美術出版社
発行日: 5月中旬
論考執筆者:
伊藤亜紗(美学者)
高嶋慈(舞台芸術批評)
黒嵜想(批評家)
見留さやか(十和田市現代美術館)
インタビュー 聞き手/構成:
小澤慶介 (一般社団法人アートト代表理事/インディペンデント・キュレーター )
取り扱い: 十和田市現代美術館カフェ&ショップcube、全国書店、オンライン販売予定
ただいま、カフェ&ショップcubeにて、ご予約を受け付けております。
郵送をご希望の場合は、以下問い合わせ先までご連絡ください。
お問い合わせ:
十和田市現代美術館カフェ&ショップcube
Tel: 0176-22-7789
E-mail: cube★towadaartcenter.com(★を@に変更してください。)
百瀬 文(ももせ・あや)
1988年東京都生まれ。2013年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。主な個展に「I.C.A.N.S.E.E.Y.O.U」(EFAG East Factory Art Gallery、東京、2020年)、「サンプルボイス」(横浜美術館アートギャラリー1、神奈川、2014年)など。主なグループ展に「国際芸術祭 あいち2022」(愛知芸術文化センター)、「新・今日の作家展2021 日常の輪郭」(横浜市民ギャラリー、神奈川)、「彼女たちは歌う」(東京藝術大学 美術館陳列館、2020年)、「六本木クロッシング2016展:僕の身体、あなたの声」(森美術館、東京)、「アーティスト・ファイル2015 隣の部屋——
日本と韓国の作家たち」(国立新美術館、東京・韓国国立現代美術館、2015-2016年)など。2016年度アジアン・カルチュラル・カウンシルの助成を受けニューヨークに滞在。
名称
会期・日時
会場
十和田市現代美術館
開館時間
9:00 − 17:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日
月曜日(祝日の場合はその翌日、ただし、1月2日(月)は臨時開館。
12月27日(火)〜1月1日(日)は冬季休館。 1月10日(火)〜19日(木)はメンテナンス休館。
※2023年4月以降の臨時開館、休館日については現在未定です。後日webページにてお知らせします。
観覧料
1800 円(常設展込み)。高校生以下無料。
主催
十和田市現代美術館
協賛
木越純(Art & Railways)
協力
株式会社パシフィック ハウス テクスタイル
後援
東奥日報社、デーリー東北新聞社、青森放送、青森テレビ、青森朝日放送、十和田市教育委員会