冬眠映像祭Vol.1 かいふくのいずみ ―インディペンデント・アニメーション、最前線!

冬季にゆっくりと映像を楽しんでもらう企画、冬眠映像祭の第1 回目。ゲストキュレーターにアニメーション研究の第一人者、土居伸彰を迎えた。
土居が企画したのはマルチジャンルで活躍する3組のアニメーション作家、ひらのりょう、ぬQ、最後の手段によるグループ展である。作家自ら十和田湖や奥入瀬渓流をはじめとするパワースポットを探索し、土地の霊性からインスピレーションを受け、展示室全体を「かいふくのいずみ」をコンセプトとする空間に変容させた。絵画や彫刻、オブジェなどを組み合わせたインスタレーションを制作したほか、新作アニメーションを上映。ここでしか体験できない独自の世界観が新たにつくりだされた。

土居伸彰氏(ゲスト・キュレーター)より

「冬眠映像祭vol.1 かいふくのいずみ インディペンデント・アニメーション最前線!」では、アニメーションを中心にマルチジャンルで活躍する日本のアニメーション作家3組――ひらのりょう、ぬQ、最後の手段――の上映・展示を行います。
 同年代のこの3組の作家たちは、わたしたちの生活に根ざした土着のモチーフや、レトロさを感じさせる様々な意匠を用いながら、そのなかに、現代的なスケール観を超えたなにものかを宿らせ、この日常的な知覚のなかに、未来や妖怪(もしくはUFO)、幽霊や太古といった錯綜する時空間をねじ込み、体験させ、転覆させ、しかし最終的に顔をほころばせ、身体を喜ばせるという、共通の作風を持っています。
 2015年に渋谷で開催された「パワースポット」展以来となるこの3組によるグループ展では、十和田での事前リサーチによってこの地の霊性にインスピレーションを受け、共同で展示空間を作り上げます。本展覧会はグループ展ゆえ、複数のアーティストのパワーが融合することで、新たな価値観が生まれていくことになるでしょう。思えば十和田市の歴史は複数の自治体(権力=パワー)の合併によってできあがり、十和田湖およびその周辺の自然も噴火をはじめとする複数の自然現象(のパワー)の合せ技により形成されたものです。会場となる美術館という場所もまた、日常とは違った価値観・パワーのあり方を呼び寄せる場であり、そのパワーを浴びるために世界中から人々が訪れ、それがまたパワーをもたらします。
 複数のパワーの融合がもたらしうるポジティブな効果・新たな価値観の誕生が、この展示において達成されるべきものとなります。それを達成すべくアニメーションの上映のみならず、絵画や彫刻・オブジェなど、多彩なものを組み合わせることで、種々のパワーを受け取ることのできる素敵な空間を作り上げることを目指します。3組は合同で、この展覧会のための「モニュメント」となる新作を作る予定にもなっています。全体として、「土着」と「宇宙」と「精神世界」をつなぎあわせた温泉のようなホッコリ感のある空間を生み出すことで、来場者のパワーを「回復する泉」――そこに十和田湖の存在が大きく影響しているのは間違いありません――となることを目指します。
 動植物が次の春が来るまで眠りにつく時期、本展示は、3組のパワーの合体により、新たな世界を作る力を十和田に蓄えます。「いずみ」のようなこの空間に浸ることで、新たな生に向け、「かいふく」をしにきてください。

image:デザイン:最後の手段、イラスト:ひらのりょう、ぬQ、最後の手段


展示の内容とみどころ


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展覧会の内容とみどころ


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展示の内容と見どころ


公式展覧会図録


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