今後の企画展
2024年12月7日(土) - 2025年3月23日(日)
関西出身でベルリンを拠点に活動してきた谷中佑輔は、人間の身体を自律したものではなく周囲からの影響を受ける存在として捉え、環境や他者との関係性の中で身体がどのように現れうるかについて、彫刻やダンス、パフォーマンスなどの領域を横断しながら表現してきました。
美術館での初個展となる本展では、老いや病気、怪我、障害といった全ての身体が本質的にはらむ脆弱性と、それを克服しようと日々進化する医療技術が私たちに抱かせる欲望や儚い希望、また必ずしも思い通りにならない脆さを抱えながら生きることなどについて考察し、新作のインスタレーションや彫刻、映像インスタレーション、パフォーマンスを発表します。
展覧会タイトルの「弔い」という言葉には、時とともに怪我や病気、老化、死によって不可避的に失われていく身体の機能に対して、私たちはどのようにその喪失と向き合いながら生きていくことができるのかという問いが込められています。完全な治療や回復の見込みがない場合でも、私たちは日々変わりゆく現実に折り合いをつけながら生きていかなければなりません。健康な人もそうでない人も、誰もが囚われているこの不確かで不安定な身体について、あらためて見つめ直す展覧会となるでしょう。
谷中佑輔(たになか・ゆうすけ)
1988年大阪府生まれ。2012年、京都市立芸術大学美術学部彫刻専攻卒業。2014年、京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。ドイツ、ベルリンを拠点に、彫刻とダンスを主な表現形式として作品制作を行い、展覧会や舞台公演を横断しながら作品を発表している。近年の主な作品発表に《空気きまぐれ》(京都芸術センター、2023年)、《Gallop》(Uferstudios、ベルリン、2022年 / 国際ダンスフェスティバルCo-festival 2022、リュブリャナ、スロベニア)。主なグループ展に「DOMANI・明日展2022-23」(国立新美術館、東京、2022年)、「セレブレーション-日本ポーランド現代美術展-」(京都芸術センター / Dom Książki、ポズナン、ポーランド、2019年ほか)など。
名称
会期・日時
会場
十和田市現代美術館
開館時間
9:00 – 17:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日
月曜日(祝日の場合はその翌日)
年末年始休館:12月23日―1月1日、メンテナンス休館:1月20日―24日
観覧料
一般1800円(常設展含む)、高校生以下無料
主催
十和田市現代美術館
協賛
株式会社メルコグループ
助成
公益財団法人野村財団
協力
一沢コンクリート工業株式会社、大阪中之島美術館
後援
青森朝日放送、青森テレビ、青森放送、エフエム青森、デーリー東北新聞社、東奥日報社、十和田市教育委員会
企画
外山有茉