美術館
フェデリコ・エレーロ
屋上まで続く階段空間に、あざやかな色と形がひしめき重なり合っています。ところどころに目玉を思わせるような絵柄が描かれており、まるで生き物たちがこちらをうかがっているようにも感じられます。徐々に変化する色調を追って、市内の風景を望む屋上へ出ると、空と呼応するような水色が足もと一面に広がります。エレーロが十和田に滞在し、この地で感じた印象を交えながら即興的に描いた2つの作品です。
《ウォール・ペインティング》
撮影:小山田邦哉
フェデリコ・エレーロ
1978年サンノゼ(コスタリカ)生まれ。サンノゼ在住。ニューヨーク(アメリカ)のプラット・インスティテュートで絵画を学んだ後、廃屋で制作した巨大な壁画作品で「第49回ヴェネチア・ビエンナーレ」(イタリア、2001)でYoung Artist’s Prizeを受賞。エレーロの多色を用いたヴィヴィッドな作品は、コスタリカの地形や自然と文化のあいだの色彩の衝突の観察をよりどころとする。2008年にCCAワット・インスティテュート現代美術館(サンフランシスコ、アメリカ)、2012年に金沢21世紀美術館など世界各地で作品を発表している。
《ウォール・ペインティング》
制作年:2008
素材:塗料
サイズ(W×D×H):324×574×1598 cm
《ミラー》
制作年:2008
素材:塗料
サイズ(W×D×H):1374×970 cm