まちなか常設展示

エヴェン・シェティア

ジャウメ・プレンサ


作品について

 ゆるやかな丘が広がるアート広場。その中心に丸くて大きな岩が置かれています。作者はジャウメ・プレンサ。美術以外のジャンルでも活躍するスペインを代表する作家です。プレンサはあらゆる素材を用いてユニークな空間をつくりだす作家として知られていますが、本作品は、とある本*にある一節からヒントを得て制作されました。曰く、「神は、世界を創造した時、大きな広がりとしてそれをつくることはなく、あるひとつの点をおつくりになりました。そして、神はその点を世界全体へと広げたのです。この一点こそが天上とこの世との唯一のつながりでした[…]それは小高い丘の上にある岩[…]天と地をつなぐ場所」。岩の中央には“EVENSHETIA”(創造の石)というヘブライ語が刻まれています。この《エヴェン・シェティア》が本当の姿を見せるのは夜です。太陽が沈むと、岩の中心から一筋の光が夜空に向かってまっすぐに放たれるのです。岩の中からなにかが生まれてくるような感覚、世界のはじまりという出来事の聖性を感じさせる光。十和田の夜は神秘的な雰囲気に包まれるでしょう。世界のはじまりと、いま私たちが生きる広大な世界を想像してみてください。身の周りの見慣れた風景も急に違って見えてくるはずです。
*Rabbi Yaakov Asher Sinclair, Seasons of the Moon

撮影:小山田邦哉


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