常設作品

メモリー・イン・ザ・ミラー

キム・チャンギョム


作品について

 キム・チャンギョムの作品では、壁に鏡や家具が取り付けられ、水槽の置かれた薄暗い室内に、ありふれた日常の風景が次々に映し出されていきます。部屋の鏡の前で物憂げに身繕いをしたり、居酒屋の鏡の前で少し思い悩んだそぶりを見せるなど、数名の人が入れ替わり立ち替わり現れては消え、哀愁を帯びたさまざまな人生のワンシーンが浮かび上がります。部屋では、なにげない会話や日常の音が聞こえ、壁にも人影が巧みに投影されるため、鏡の中に現れる風景や人物、水槽の魚は実際に存在するようにも見えます。けれど、みな時間の経過とともに闇の中に消え、それらは光の幻影がつくりだしたものにすぎないと気づかされます。作品は、実像と虚像が錯綜し、見る者に存在の不確かさを感じさせるでしょう。
 キムは、床に置かれた桶に、人が水面をのぞき込むような映像を投影した作品など、映像と実在する立体物を組み合わせた独特のビデオ表現で知られています。それは現代人の内面を映しだす自画像なのかもしれません。


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