美術館

オクリア

ポール・モリソン


作品について

 高さ10メートル、幅20メートルのひときわ目立つ休憩スペースの白い外壁面に、イギリスを代表するアーティストのひとり、ポール・モリソンが、巨大な壁画を制作しました。
 神話に登場するリンゴの木をモチーフにした絵は、白と黒のモノクロームで描かれた、現代の風景画だと言えるでしょう。あえて色を使わないのは、鑑賞者に、それぞれ自由に色を想像して、作品にその色を投影してもらいたいという思いからです。
 マンガやアニメから、自然の事物、ルネサンスの木版画にいたるまで、さまざまなものからインスピレーションを得、モリソンはイメージを巧みにまとめて、独自のグラフィック作品をつくりあげます。作品それ自体はフィクションであっても、そのハイブリッドな風景は、結果的に周りの自然環境を反映しているとも言えます。

撮影:小山田邦哉
Courtesy Alison Jacques Gallery, London


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