美術館
栗林隆
部屋の中には白で統一された無機質な家具が置かれ、天井には人の頭が入るくらいの穴がぽっかりと空いています。タイトルの《ザンプランド》は、ドイツ語で「湿地帯」という意味です。靴を脱ぎ、イスに上り、天井裏をのぞいてみてください。下からは想像もつかない景色が目の前に広がります。ふたつの世界を越境することで、一方からだけでは見つけられなかった「何か」にも出会うことができるかもしれません。
撮影:岩崎マミ
栗林隆
1968年長崎県生まれ。武蔵野美術大学を卒業後、ドイツに滞在。2002年デュッセルドルフ・クンストアカデミーでマイスターシューラー所得、修了する。東西に分かれていた歴史をもつドイツ滞在の影響もあり、「境界」をテーマにさまざまなメディアを使いながら制作を続けている。「シンガポール・ビエンナーレ2006」など国際展への参加。「ネイチャー・センス」展(森美術館、東京、2010)、「Enfance/こども時代」(パレ・ド・トーキョー、パリ、2018)などのグループ展にも数多く参加。
制作年:2008
素材:ミクストメディア
サイズ(W×D×H):349×569×415 cm
【げんびサポーター(ボランティア)限定トークイベント】
栗林隆《ザンプランド》
2021年12月5日 収録