まちなか常設展示
インゲス・イデー
アーティストグループとして活動し、公共彫刻を数多く手がけるインゲス・イデーは、白い直方体が印象的な美術館の建築に対して、あえて流線型の2つの彫刻 ─広場を浮遊する《ゴースト》と、トイレ棟の上部から流れ落ちるようにして中をのぞき込む《アンノウン・マス》─を制作しました。建築のもつスマートな無機質さを、いたずらっぽくずらしていくかのような2体の存在が、広場のほかの作品とも呼応し、空間全体に一体感を与えています。
撮影:小山田邦哉
インゲス・イデー
インゲス・イデーは、1992年にハンス・ハマート、アクセル・リーバー、トマス・A・シュミット、ゲオルグ・ツァイの4人のアーティストが公共空間のアート・プロジェクトで協同した際にベルリン(ドイツ)で結成したユニット。グループでの活動とともに、個々の芸術実践も積極的に行っている。パブリックアート作品を《Sounds》(モーンハイム・アム・ライン、ドイツ、2019)、《Travelling Light》(カルガリー、カナダ、2013)など世界各地に設置。また彼らの作品《Undeveloped Playground》は「ミュンスター彫刻ビエンナーレ2000」(エムスデッテン、ドイツ、2001)で展示された。
《ゴースト》
制作年:2010
素材:FRP
サイズ(W×D×H):50×600×810 cm
《アンノウン・マス》
制作年:2010
素材:銅、クロム合金
サイズ(W×D×H):119×81×127 cm