美術館
オノ・ヨーコ
中庭に配置された3つの作品。玉石を川に見立てた《三途の川》がつなぐのは、京都の古寺で使用されていた釣り鐘を用いた《平和の鐘》と、1990年代からオノが世界の各地で行ってきたプロジェクト《念願の木》です。川をまたいで鐘をつき、願いを書いた短冊を木に吊るすよう観客を誘うことで、オノは、形のない人々の想いや行為自体を作品へと変えます。
撮影:小山田邦哉
© Yoko Ono All Rights Reserved
オノ・ヨーコ
1933年東京都生まれ。日本で哲学を学んだ後、1953年にニューヨーク(アメリカ)に移住。1950年代後半にはニューヨークの活発な前衛芸術活動の一端を担う存在になった。1964年に京都と東京で《Cut Piece》のパフォーマンスを行い、コンセプチュアルな指示を集めた書籍『Grapefruit』を出版。1969年にジョン・レノンとともに《Bed-In》、そして世界規模の平和活動《War Is Over! (if you want it)》を行った。オノ・ヨーコの作品は世界中の巡回展、国際展で展示されている。2009年に「第53回ヴェネチア・ビエンナーレ」(イタリア)で栄誉金獅子賞を受賞。
《念願の木》
制作年:1996/2008
素材:リンゴの木、テーブル、イス
《三途の川》
制作年:1996/2008
素材:石
《平和の鐘》
制作年:2008
素材:半鐘
サイズ(W×D×H):1453×1543 cm